イギリス料理はおいしいか
を検証するのがこのブログの目的だ。
あくまで「イギリス料理」である。
旅立つ前、先輩方に言われた。
「英国のインド料理と中華料理はおいしい」
しかし、彼らは「イギリス料理」ではない!
そんな謎の厳格さから、英国に到着してから
しばらくはBritish Cuisineという表記がある
お店しか入らなかった。
心折られ、胃袋もたれて
しかし。その日は。
前回のrabbitでの敗戦で心が重く
英国料理の量の多さに胃も重かった。
私のゴーストがささやいた。
「先輩は何て言ってたか思い出せ。
‘’インド料理はいまや英国の国民料理’’
そう言っていたんだ。ということは
英国のインド料理=イギリス料理
でいいじゃないか。国民食なんだから。
カレーも日本料理だ、そうだろ?」
The cinnamon club
気づけば私はインド料理やさんにいた。
しかもむちゃくちゃ高級そうな内装だ。
食べたさのあまりに走りまくったため
汗だらだらの私は非常に場違いな感じだ。
だが構うものか。
いまの私を動かすのは食欲だけだ。
一番想像がつくタンドリーチキン(22.5£)を頼んだ。
もちろんナンはつけない(トーストの惨事に学んだ)。
悲しみよさようなら
待つこと暫し。
スッ
「シェフからのサービスです」
スパイスのかぐわしいかおり。
気づけば口に運んでいた。
さくっ、ほろっと、香り高いライスが口の中でほどける。
ああああああおいしいいいっ、しかも、しかもだ、
「日本で食べたインド料理」が洗練された味がする!!
つまり、脂っこくもなっていないし量が多くもないのだ。
すでに泣きそうになっていると、本命が現れた。
これは食べきれる!!
絶対の確信に心がこれ以上ないほど安堵で満たされる。
しかしそれ以上に胃の「こいつをとりこめ」という欲求がすごい。
もはや胃がよじれるレベルで、本能が目の前の獲物をほしがっている。
内なる獣に身を任せ、突撃した。
口の中でタンドリーチキンはほろりと崩れ、やわらかな甘みとうまみが広がる。
ほうれん草は日本で食べたほうれん草ソテーの味だ。やさしくてあたたかい。
そしてこれは…何かの穀物のピラフのようだ。ぷちぷちとした食感がたのしい。
ゆっくり食べようとするのだが手が止まらない。胃が歓喜に震えているのがわかる。
しかしなんといっても、「食べきれる」という安心感とともに食べられる喜びがすごい。
多幸感でいっぱいになりながら、幸せな食事をすませたのだった…。
今回の「おいしい度」判定
いうまでもなく☆5(天国レベル)ですよ。可能なら☆10ぐらいつけたいです。
「イギリスのインド料理はおいしい」にタイトルを変えようか。
そんなふうにすら一瞬思ってしまったイギリスのインド料理。
日本との違いは、英国らしい「おしゃれ感」が強いこと、
スパイスがひかえめになっていることでしょうか。
いずれにせよ、完敗です。インド料理に乾杯!!
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