コーニッシュ・パスティは携帯カイロだった(コーンウォール紀行)

イギリスも随分あったかくなってまいりました

日本が5月にも関わらず猛暑になっているころ。

長い冬が続いたロンドンも日を追うごとに暖かくなってきていました。

日も随分長くなった(夜9時頃日没)なあ…こんなときはパディントン駅に行って

夜行電車に乗り込んでひとねむりして

目を開けて、朝食のクロワッサンをムシャムシャすれば

あら不思議、コーンウォール地方(下記地図の赤い部分)の最西端、

ペンザンスに到着でございます!(画像はWikiのものです)

強引な導入になってしまいましたが

要は海が見たかったのです。いいですよね、海…。

あったかくなるとなぜか海に行きたくなるのだ。

ここペンザンスからは、バスで「St.Micheal’s Mount」という

英国版モンサンミッシェルに簡単にアクセスできます。

満潮時は船で、干潮時は細い小道を渡って島に向かうのだ。

到着して驚いたのは、海がものすごく澄んでいるということ!

超失礼ながら、英国でこんなに透き通った海を見ることができるとは

全く思っていなかったので、めちゃくちゃはしゃいでしまいました。

広大な庭園もあって見ごたえたっぷり!!

(サボテンがたくさん植えてありました。乾燥してて潮風来るから

たぶんサボテンみたいな強い植物じゃないと生き残れないのかな)

さらに、ペンザンスからバスあるいは車で40分ぐらい走ると

ミナックシアターという、ロウェナさんという英国人女性が

50年間1人でこつこつ石を積み上げて作った野外劇場に行けます!!

「なんでそんな50年もかけて…」と行く前は思いましたが

実際に行ってみると本当に、海を一望できる迫力が圧倒的すぎて

「ロウェナさんありがとう…」という言葉しか出てきませんでした。

劇も見ることができるので、ぜひ行ってみてください!

(upper席とlower席のいずれかを選べるのですが、絶対にUpperがおすすめ

海のすべてを視界に収めながら劇を楽しむことができます!夜の回は寒いので

防寒具をきっちり持っていく&1ポンドのクッションを借りるのがおすすめ

ちなみに上演終了後、送迎バスなどはないので、車がない方は、事前に地元の

タクシー会社を予約して迎えに来てもらうことを強く強くお勧めします。)

あとペンザンスではmarine tourに参加することもできて幸運ならクジラや

イルカを見ることもできるので、ペンザンス訪問の際はぜひ。

港町セント・アイヴス

そんなペンザンスからすぐ近い場所にある港町、セント・アイヴス。

ついでにという感じで訪れたのですが…みなさま…

セント・アイヴスの海超きれいです(;;)

そりゃカモメさんたちもドヤ顔になりますよね…!!

は~…一日中ビーチでのんびりしていたい…終

イギリスごはん探究ブログとして

ちょっと待った!!これでは終われない!!

このブログはイギリスご飯探究ブログで!!旅ブログではない!

というわけで今回は、港町ならではの美味しい海産物料理…

ではなく、コーンウォール名物の…

スコーン(デボン地方とここコーンウォール地方が有名)

でもなく、

コーニッシュ・パスティをご紹介しましょう!!

まずはお店のご紹介。「The Yellow Canary Cafe」です。

こちらで買えるのが、コーンウォール名物…

コーニッシュ・パスティである!!

…え?何かおっきな餃子みたいにしか見えないって?

まあ実際かなりそれに近い…のですが…このパスティちゃん、

コーンウォールの鉱山で働く人に愛された万能食なのである!!

パスティちゃんのデザインには鉱山の人たちの工夫が詰まっているのだ。

①パスティちゃんは高栄養(牛肉やジャガイモがごろごろ詰まってる)

②パスティちゃんの皮は厚手(汚れた手で掴んで中の具だけ食べられる)

③パスティちゃんの皮はアツアツの具を密閉(カイロとして使える)

この三大要素により、鉱山で働く人たちは朝熱々のパスティを持って家を出て、

懐に入れてカイロとして用い、おなかがすいたら汚れた手でガシッとつかんで

中の具だけが―っと食べて、しっかりおなかいっぱいにして、また働けたのだ。

たしかに優しい味の牛肉とポテトがゴロゴロ詰まっていて…

肉じゃが入りのパンをムシャムシャしているみたいでおいしいです。

そしておなかがいっぱいになる。参考にパスティキーホルダーとの

サイズの違いをご覧ください(ついキーホルダー買ってしまった)。

 

今回の「おいしい度」判定

パスティちゃんは実は前にも食べたことがあるのですが

「うっ…重い…」という感じであまりピンとこなかった…

しかしここYellow Canary Cafeのパスティたんは

まったりしっとりしていてパクパクいけちゃう!!

(胃にはしっかりたまるんですが)

ということで☆4(高級レストランレベル)を進呈。

ロンドンから5時間ほど(夜行列車だと9時間ほど)かかるので

少し遠くはありますが、魅力がたくさん詰まったコーンウォール地方、

ぜひぜひ天気がいい時期を狙って冒険してみてください!

2 件のコメント

  • わー、憧れのペンザンスです!コンウォール地方は、行きたくても遠すぎて、子連れでは断念するしかなかったので、楽しく読ませていただきました♪
    やはり夜行列車に乗らないと到着しない距離ですよね。
    でも、イギリスで夜行列車に乗るって、とても素敵。憧れます!

    そして本当に海が綺麗ですね!ブライトンあたりは行ったのですが、ここまで澄んだ美しい海ではなかったので、お写真を拝見してびっくりしました。イギリスでも、こんな綺麗な海があるんですね。
    この辺は、イギリスでもリゾートな雰囲気で、お写真だけでも素敵な空気が伝わってきます。
    なるほど、ミナックシアターは、想像を超える絶景だということがよく分かりました。いつかあの辺、行ってみたいです。takaujiさんのお写真を見ているだけで、行った気分になれました。有難うございます!

    • りえさん、コメントありがとうございます!!夜行列車、思ったよりずっと快適でした。朝ねぼけつつ熱い紅茶をのみクロワッサンをかじりながらハイスピードで過ぎていく風景を眺めるのはとてもよい気持ちでした!!

      海はここまできれいだと正直思っておらず(失礼)「えええ!?」と声が出てしまいました。ミナックシアターもとてもたったひとりの人が作り上げたとは思えない素晴らしい劇場でしたので、ぜひ機会がありましたら訪れてみてくださいませ!!

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    ABOUTこの記事をかいた人

    たかうじ

    ひょんなことからイギリスに2年滞在することとなった食欲優先主義の社会人。イギリスのおいしいものを食べまくるぞ!と期待に燃えていたところ周囲から「いやいやまずいものしかないだろ」「いぎりすw痩せられるねw」「ウナギのゼリー寄せが名物とか笑える」などの心ないコメントを寄せられ、このブログを立ち上げる(そしてイギリスにも美味しいものがあることを証明して周りをあっと言わせる)ことを決意するのであった…。いま、真実を見極める旅が始まる!!