サーモン以外の選択肢を見つけたい
ロンドン自炊生活もだいぶ充実してきたが、1つ課題がある。
どうやって美味しい魚介類を調達するかということだ。
ロンドンのスーパーに行くと、大体サーモンが売っていて、
しかも3パックで10£とかのまとめ売りをしているので、
つい買ってしまう…モグモグ…サーモンおいちいおいちい
しかし、サーモン以外の魚介類は、正直、充実していないことが多い。
日本のスーパーのあのずらっとタコとかイカとかマグロとかブリとか
タイやヒラメの舞い踊り~竜宮城へ行ってみれば♪な雰囲気は皆無だ。
たまにマグロとか、ホタテとか売っていても、とても高いことが多い。
マグロとか、小さい二切れで10£(1,500円)ぐらいしますからね…
丸鶏が4£(600円)ぐらいで買えちゃうことを考えるとね…
ちなみに日本魚介界の歯応え番長ズことタコandイカは全然売ってないです。
ハロッズなど高級店で買えるけどめちゃくちゃ高い。とても買えない…
サーモンをモリモリ食べ続けるしかないというのか…!?それでもいいけど
新規開拓に挑戦!!
いや、及び腰では「イギリスはおいしい」か検証できない!
実はサーモン以外にもちょこちょこ魚の切り身が売っているのだ。
なんかあんまり見た目に馴染みがなくて敬遠していたが、物は試し!
とりあえず地元のスーパーに並んでいた4種類をすべて買ってみたぞ!
全然どうやって調理するかわからないので、グーグル先輩に頼ろう!!
①Dover Sole (ヒラメ)
はじめにドーヴァーソールという魚(舌平目)に挑戦。
オーバーソウルみたいですね。うえっへっへ。
リック・シュタインさんという方の調理動画に従って、小麦粉をつけて
植物油とバターをひいたフライパンで炒めてみました。おいしそうだ。
いいかんじにもりつけます(もちろん白米は必須!!!)
身がするっととれるのが楽しい!!
口に入れると…やさしい旨味がじんわりと広がる。
そうそう、この「お魚のうまみ」がほしかったのだ…。
あっさりさっぱりとした淡白な身が、レモンや塩、お酢と合う。
舌にのせるとさらりとほぐれていく感じもとっても白身魚でイイ!!
②Smoked Mackerel (燻製サバ)
ヒラメの成功に小躍りしつつ、次はサバに挑むことに。
おいしそうなのだが…めちゃくちゃ油っぽい。
どうしたものか…と思っていたら、
炊き込みご飯にするというレシピを発見。迷わず採用!
↑のようにご飯の上にサバをセットして炊けば
はい完成です~(^^)これは…香りからすでに美味!
炊き込みご飯にすることで過剰な油分が照りと香りに変換され、
五臓六腑に旨味が染みる大正解レシピになっている!!
これは絶対にリピートするしかない。この味がほしかった!
サバの圧倒的実力に、かつて福岡でサバのお刺身を食べた時と同様
あらためてひれ伏しおののきおそれあがめたてまつったのだった。
またね…きゅうりの糠漬け(みたけの発酵ぬかどこ、めっちゃ便利です!)と
これがね…めためたメタルギアソリッドにぴったり合うんですよね…
ぬか漬け+お魚+白米のコンボは圧倒的すぎてもう(意識を失う)
③cod (タラ)
では、三番手、codはどうか?
フィッシュアンドチップスの中身というイメージが強いが…。
dover soleと同様に、基本シュタインさんのレシピにのっとって、
塩コショウをしたうえで小麦粉をまぶし、フライパンでジュー。
またご飯と一緒にお皿に盛りつけます。
ぷりぷりとほぐれる身はさすがタラである。
ぱくっとかぶりつくと…旨味がどんどん湧いてくるー!!
「おねげえだ…世界中のうまみを…タラにわけてくれ…!!」
という祈りが届いたんだと思う。元気玉ならぬ旨味玉だ!!
フィッシュアンドチップスに入ってるぐらいなのでもっと淡白かと
思っていたが、とんでもない!!ご飯のお供にめちゃくちゃ有能!!
犬サル雉より有能!!きびだんごもいらない!一家に一タラ!!
いやーこんなにタラって旨味がにじみでる魚だったのか…。
鍋物で食べるときはポン酢を沢山つけてたので気が付かなかった。
④smoked haddock (モンツキダラ)
しかしここで大きな障害が立ちはだかる。haddockである。
このハドックさん、日本にいないお魚ということもあるのか、
you tubeで検索してもなんかやたら難しいクリーム沢山使う
レシピとかしか引っかからないのだ…。こまったぞ。
英国人に相談してみたところ、「ケジャリ―にせよ」との託宣をもらった。
なんですか???ケジャリ―???と不可解な顔をしていると、さらに託宣。
ハドックをばらばらにちぎって、カレー粉・塩・胡椒で炒めたところに、
ごはんをまぜて、さらにスクランブルエッグをまぜまぜせよとのこと。
カレーピラフみたいな英国料理らしい。おいしいのかなあ…?
4番目でまさかの失敗か…とおそれおののきつつ、託宣に従う。
できましたー!!見た目は完全にカレーピラフである。
インド系スーパーで買ってきたライムピクルスといただく。
さて、吉と出るか…凶と出るかってあっこれおいしいわ
ハドックはきれいな燻製色がついているものの味はかなりあっさり。
(cod同様、フィッシュアンドチップスの中に入っているお魚である)
ゆっくり後から旨味が効いてくるタイプのお魚である。
そう考えるとケジャリ―は非常に合理的だ。カレー味をつけることで、
先に来るカレーの辛みと、後から来る魚の旨味が見事に調和し、
更にほろほろっとほぐれるハドックの口当たりのよさが、
ご飯&スクランブルエッグと無理なく共存し、ユニゾンする。
インド料理+英国料理の融合料理・ケジャリ―らしい
異なるものをひとつに溶け合わせる見事な仕事っぷりだ。
そんなことを考えていたらいつのまにか完食していた。
結論
イギリスのお魚はサーモンだけではない!!(当たり前である)
いろいろ新たな可能性に気づかされたので、スーパーで見かけたら
これらのお魚をまた買ってみようと思う。いやーよかったよかった、
これでしばらく魚介類への飢えに悩まされなくて済むな…
高いタコやイカを衝動的に買いたくなってしまうこともない…
そう…だって一匹何十ポンドもするわけだし…
あれ…???おかしいな…?なんか視界が…
混沌としてきたような…SAN値が…なんか…
…ああ!!窓に!窓に!!
(窓にべったりはりつくン十ポンドの領収書)
…ここで手記は途切れている…
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