Get Your Guideというサイトがありまして
だんだん英国料理から遠ざかりつつあることに危機感を覚えていたところ、
(だってインド料理とかインド料理とかインド料理とかがおいしすぎるんで…)
英国ツアーを検索できるサイト「Get your Guide」にて
「ロンドン:3時間秘密の英国料理ツアー」というツアーをみつけた。
これはもう行くしかないであろう!!友人を誘って、早速トライ。
Matさんに案内してもらいつつ、ロンドンの街をゆく
ツアー当日。我々は「バラ・マーケット」の前にたたずんでいた。
なんと千年の歴史を持つ、イギリス最大級のごはん市場である。
案内してくれたMatさんによると、ここにお店を出せるのは小規模業者だけで、
規模が大きくなったら出ていかなければならないとのこと(厳しい!!)。
小さい業者さんの育成も兼ねているということだろう。いい仕組みである。
そんなバラ・マーケットで、Matさんがまずふるまってくれたのは、
①Bacon & Egg sandwich or ‘sarnie’ ‘bap’ @Whisky Ginger
そう、ベーコンエッグサンドイッチである!!
みなさんもご存知の通り、イギリスはサンドイッチが発明された国。
丸いパンにはさまれているのでハンバーガーにも見えるが、サンドイッチ枠らしい。
「ベーコンと卵をはさむのがイギリス流さ!!」Matさんがにっこり笑う。
世界各国共通な気もするが、イギリスがお初というのはまあそうなのだろう。
無骨なまでにカリカリで塩気たっぷりなベーコンがとろりとした卵によく合う。
夢中でむしゃむしゃしていると、Matさんが何かを持ってやってきた。
②Beer battered Haddock and triple treated chips – FishKitchen, Borough Market.
で、出たー!!フィッシュアンドチップスだー!!
Matさんによると、産業革命のあとお魚とジャガイモを大量にロンドンに
運んでくることができるようになり、手軽に食べられるファーストフードとして
ロンドンの労働者階級に急速に普及したそうだ。「このお店はフィッシュアンドチップスの
コンクールで優勝したお店だからね!美味しいでしょう」確かにサクサクあつあつでおいしい。
カラリと揚がっているので、難点である油っぽさもほとんど感じずにいただくことができた。
続いてMatさん、リュックサックからおもむろに酒瓶を取り出した。
③Christmas Mead – Cartwright Bro’s, Borough Market
ミード(蜂蜜酒)である。「ミードはめちゃくちゃ甘いんだけど、
クリスマスバージョンはあんまり甘くないのでおすすめだよ」とMatさん。
ぐびりと飲むと、シナモンを中心としたスパイスが口いっぱいに広がって、
蜂蜜のとんろりとした甘さとふわふわとまじりあう。「ミードは英国最古のお酒で、
リンゴサイダーを更に進化させたような味が特徴なんだ。度数が結構強いので気を付けて」
Matさんのいうとおり、リンゴサイダーZ!!というかんじのお味だ(どんな味だ)
陽光降り注ぐバラ・マーケットで蜂蜜酒とはおつですなあと同行者と話し合っていると
間髪入れずにMatさんが更なるごはんものを手渡してきた。す、素早い!!
④Sausage Roll – Ginger Pig.
「スコッチエッグと並ぶピクニックの定番!!」とMatさん。
サクサクのパイ生地にこれでもかとソーセージがぎっしりつまっている。
ソーセージというかむしろハンバーグっぽいお味だ。ハーブが薫る。
かなり日本人好み(ハンバーグが好きなら外さないと思う)と感じた。
マーケットを出て、パブに向かう
かなりお腹が圧迫されてきたところで、バラマーケットを出てパブに向かうとのこと。
少し歩くならその間におなかがすいてくるかな、と思ったが、なんとMatさんが
またリュックサックをごそごそしはじめた。ドラえもんみたいだなこの人
中から出てきたのは…
⑤Vanilla custard donuts – Bread’a’head
むちゃくちゃかわいいドーナツ!!しかもバニラカスタードがあふれまくっておられる。
「これでもかとフィリングを詰め込むのがイギリス流ドーナツさ!!」とMatさん。
そうだったのか!確かにアメリカドーナツと違って、真ん中に穴があいてないぞ。
でも見るからに甘そうだ…これいけるのか…おなかいっぱい…ええい!!構うものか!
ばふり、とドーナツにかみつく。カスタードが口の中にあふれかえっていく。
(お、意外と甘くない!)やわらかいドーナツとカスタードの舞踊が心地よい。
さきほどのソーセージロールがかなりどっしりしていたので、好対照な感じ。
なんだかんだでパクパク食べていた。ほほえましそうに見ていたMatさんが
にっこり笑って言い放つ(パンパンだったMatさんのリュックは空になっていた)。
「さて、いよいよお待ちかねのパブだ!!」
⑥British cheeses and ciders – Brie, Ticklemore & Stilton, Aspalls Cider (sweet) Luscombe Cider (Dry) Sticky Toffee Pudding with Clotted Cream, Traditional English Tea – The Mughouse
シャーロックホームズの舞台になりそうな、歴史を感じるパブである。
早速チーズ(ブリー、山羊乳チーズ、スティルトン)が運ばれてきた。
Matさんによるとイギリス人に好まれる三大チーズなのだそうである。
リンゴサイダー(日本でいうアップルシードル)と一緒にいただく。
「この組み合わせはイギリス人の大好きな組み合わせなんだ!
リンゴの甘さ&酸味がチーズとすごく合うんだよね!!」
とMatさんが言っているが、ものすごく同感である。
リンゴとチーズはいますぐ結婚した方がいいと思う(真顔)
あ~でも本当におなかいっぱいである…もう食べられない…
「はい、ついに本日のメインの登場だよ!!」
こ、これが噂の「トフィー」!!!
バターと小麦粉と砂糖とチョコレートとアイスの集合体!!
みるからに…ヘルシーそのものだ…(錯乱)
いやこれは絶対食べきれないだろ…と思いつつムシャっ。
あ…あれ…意外と、いや結構、おいしいぞこれ!!
真面目に考えるとほんとうに高カロリーさんたちの集合でしかないのだが
あったかいトフィーはねっとりもっちりとした食べ応えで、冷たいアイスとよくあって、
なんていうんだろう…ポケモンでいうとカステラ⇒カスドース⇒トフィーって進化する感じ!!
むちゃくちゃ重いはずなのに、ふんわりとした食べ応えで気が付くとパクパク食べてしまう。
これはイギリスの人は太るわ…(自分もバクバク食べながら)
一緒に出てきた紅茶があたたかくパンパンの胃にしみわたってゆきました。
大満足のツアーでした
こうして秘密の3時間ツアーは(大量のカロリーを吸収する形で)終わりを告げたのだった。
振り返ってみると、イギリス料理はやっぱりカロリー高め、油多め、量多めなのであるが、
ある意味そちらに振り子を振り切れまくったことによる「背徳のおいしさ」があって、
今回のように腕のいい人がきちんと調理したものを食べることができれば、
その「背徳のおいしさ」を存分に味わうことができるのではないだろうか。ゲップ
なんだかんだで自分としては一番トフィーがおいしかったかもしれないでゲゲップ
膨らんだおなかをさすりながら、イギリス料理への熱意が戻ってくるのを感じていた…ゲゲゲップ
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