英国一のフィッシュアンドチップス
英国を代表する料理、フィッシュアンドチップス。
英国の街を歩けば、大阪のたこ焼き屋さん並みの頻度で
フィッシュアンドチップスを提供するお店を見ることができる。
「英国一のフィッシュアンドチップス」が食べられる場所があると聞き、
イースター休暇を利用して訪れてみることにした。
港町・Whitby
というわけで、やってきたのはWhitbyという港町。
イギリスのちょうど真ん中に位置しているリゾート地だ。
潮の香りに包まれ、街を歩くと、「ここは地中海だったっけ?」と
錯覚してしまうような、健康的な活気と陽気が街全体を覆っている。
特にカニとロブスターがよく獲れるらしく、専用の網箱が転がっていた。
子供たちも両親とちっちゃいカニ釣りにいそしんでいる。
頼み込んでバケツを見せてもらうと、カニがうごうごしていた。
人間たちが一通り満足したら海に放してもらえるようだ。よかったね。
とはいっても、数か月後こうなる(↓)運命かもしれないが。
The Magpie Cafe
そんな港町のWhitbyであるからもう、
ロンドン以上にフィッシュアンドチップスのお店だらけだ。
しかし、同行してくれた英国人の友人によると、このお店、
The Magpie CafeがWhitby一、そして英国一であるという。
たしかにお店の前のすごい行列が人気を物語っている。
ちなみにこのお店、フィッシュマーケットの真ん前にある。
「これ以上最高の立地はないよ!」と友人が笑った。
早速、行列に並び始める。10分ぐらいで店内に入ることができた。
カウンター横では揚げられていく魚たちを見放題だ。
定番のお魚はCod(タラ)かHaddock(コダラ)であり、
今回は皮付きのHaddockを注文してみよう、と思案する。
しかし、魚のサイズの大きさに食べきれるかなと不安になってきた…。
そう、フィッシュアンドチップスは基本的にすごい量なのである!!
特にチップス(ポテト)がこれでもかとついてくるので胃袋圧迫度がすごい。
というわけで、店員さんに「チップス少な目で!」と頼み込んでみる。
胃もたれを防ぐために玉ねぎのピクルスも頼んでみた。結果がこちらだ。
…うん。これでポテト少なめなのである…。
ちなみに調味料は定番の塩とお酢をかけ放題。
今回は頼まなかったが有料でカレーペーストや
タルタルソースなんかをつけることも可能だ。
さっそく実食!!
食べきれるか不安だが、ええいままよ!!がぶっと魚にかみつく。
🐡🐡🐡🐡(^^)🐡🐡🐡🐡
お、お…お口の中が美ら海水族館や~!!!!!!
魚そのものがすさまじく新鮮で、プリップリで、噛んだ瞬間
口の中に海のうまみがまるごと流れ込んでくる。確かに別格だ。
しかも驚いたことに、衣もエアリーでサクサクで美味しいのである!
基本的に日本人がフィッシュアンドチップスを食べた場合の感想は
「おいしいけど、衣なしで食べたい」であることが多い(当社比120%)。
だいたいのフィッシュアンドチップスの衣は日本人の胃には重すぎるのだ。
しかし、このフィッシュアンドチップスはどうだ!(海原雄山風に)
衣のサクサク感、適度な塩味が、魚のうまみをさらに引き立てている!!
このフィッシュアンドチップスは間違いなく衣付きのほうが美味しいといえる。
しかも…名人が揚げた天ぷらにたとえればよいだろうか。重くないのである。
しかし…チラリとチップスを見やる。問題はチップスだ。チップスが重ければ
当然胃もたれは避けられない。祈るような気持ちでチップスを口に運ぶ。
サクッ、ほろっとチップスが口の中で崩れ、ポテトの甘みが口に広がる。
芋芋芋芋(^^)芋芋芋芋
お、お…お口の中がアイダホ州や~!!!!!!
さくさくほかほかふんわりチップス、重くないです重くない。
お魚の塩気とチップスの甘みがすごいユニゾンで何度でも口に運べる。
お魚とチップスの往復運動。幸せな永久機関。楽園はここにあった。
玉ねぎのピクルスの酸味も心地よく、気づけば完食していた。
限界や胃もたれを感じずに食べきれたのは初めてであった。
周りを見渡すと、おそらく80を超えているであろう老婦人が
きれいにフィッシュアンドチップスを平らげるところが目に入った。
視線を映すと、4人家族が幸せそうな顔でチップスをほおばっている。
さんさんと輝く太陽のもと、青い海からやってくる潮風が心地よい。
きっとここは天国なのだろう。フィッシュアンドチップス付きの天国だ。
今回の「おいしい度」判定
…というわけで昇天しかけた。
文句なしの「☆5」である。英国一との話もうなずける!!
帰りに寄ったヨークで英国の桜に目を奪われながら、
またいつかWhitbyでフィッシュアンドチップスを食べたいなと
青空に誓った春の日なのでありました。
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