星付きレストランの蜜柑は甘くない(Dinner by Heston blumenthal)

美食家の上司に教えてもらった「今までで一番のお店」

先日、大変お世話になった同僚が日本に帰還することになり、

さて、お祝いディナーをどこでしようか、という話になった。

折角なので予算を度外視してスーパー美味しいお店に行ってみたい…

というわけで、美食家の上司に、今までで一番のお店を聞いてみた。

そして。私は今、そのお店の前に立っているわけだが。。。

いやもうなんかオーラがすごいことになってる

すでに(敷居とか値段とか)色々高そう!!!!

そう、ここはマンダリンオリエンタルハイドパークロンドン…

その中に入っているレストラン「Dinner by Heston blumenthal」こそ

上司一押しのお店なのである(なんとミシュラン星ふたつのお店だ!)。

内心びくびくしつつ中に入ると、優しそうなお兄さんが席に案内してくれた。

すでにスーパーおされ

メニューをさっそく眺めると…

どきどきしつつ、同僚が来るのを待ちながらメニューを眺める。

すると、メニューの横に年代が書いてあるではないか。

それもみんな古い。「Meat Fruit」という料理など、

13世紀~15世紀と書いてある。どういうことじゃ?

やってきた同僚と一緒に戸惑っていると注文を取りに来たお姉さんが

丁寧に説明してくれた。なんでもHestonさん(オーナーシェフさん)は

イギリスの古典料理を研究し、現代風にアレンジして提供しているそうな。

なんだそれ…超素敵!(それぐらい調べて来いよという話であるが)

前菜+メイン+デザートを選ぶ構成になっているのだが、そうと決まれば

ぜんぶ一番古いものを頼んでみるぞ!!(どれも美味しそうだけど…)

やってきましたMeat Fruit

というわけで、13-15世紀の英国料理「Meat Fruit」を頼んでみた。

お姉さんによると一番人気の料理だそうだが…「肉のフルーツ」?

どんな料理が来るのか全然想像もつかないぞ。フルーティなお肉

期待半分不安半分で待っていると…まずはパンとバターがやってきた。

きれいな切り口のパン

ぱくっと口に運ぶと、小麦の香りが口に広がる。

ちょっと待った…すでにスーパー名店の予感がする。

だってロンドンのパン普通こんなにおいしくな…なんでもありません

と、英国美味しいブログにあるまじき暴言を述べていると、

Meat Fruitさんがログインしました。

…え…?でもどこからどう見ても普通の蜜柑…じゃ…

あれー!!なんか違う!!

ふつうの蜜柑じゃないぞこれ!!

おそるおそる口に運んだ瞬間…

世界がマンダリンオレンジに染まった。

と…とろける…!!とろんとろーんトロンボーンや!!

なんと中身にみっちり詰まってたのは鶏レバーとフォアグラ

でもなんのしつこさもない…とにかく滑らかでやわらかく濃厚

しかも果皮(寒天でできてる)がほんとにオレンジの味がして

後味がすごくさっぱりしているんですよね…いくらでもいけます。

同僚にも早速分けたところ、もれなく悶絶していた。

初戦からこの実力…これはまずいぞ!!体勢を立て直さねば!!

でもその前に同僚が頼んだサーモンも味見させてもらうぞ。パクッ^^

…すみませんでした(土下座)サーモンさんマジ天才でした。

なんなのこのしっとりなめらかサーモン。なにがあったのサーモン。

どういうことなのサーモン。カムバックサーモーーーン!!

と早くも発狂したがHestonさんにそんな悲痛な声が届くはずもなく

1440年レシピを基にしたカレイ(Halibut)のソテーが運ばれてきた。

かかっている緑のソースはパセリや玉ねぎでできているらしいが…

わかっていた。わかっていたけど美味しすぎます(感涙)

なんなのカレイまで…どうしちゃったのカレイさん…

いやわかってたよ?君が美味しい魚だってことは知ってたけど

のっぺりした体してるくせに…全然味がのっぺりしてないよどうしたの(泣)

最高の熱の入れ方でやわらかく、しかし、みずみずしい弾力は残っている身を

グリーンソースと一緒に噛み締めるとね…UMAMIがもうね…UMAMIなんですわ

同僚が頼んだこちらの鴨さんも柔らかしっとりUMAMIすぎて死んだ。

鴨さんスーパーポテンシャルありました。下鴨神社お参りしますわ。

デザートという「最終試合(ファイナルバトル)」へ…!!

もうこの時点で☆5つどころかいくらでもあげますもう無理(無理じゃない)

という状態だったが、まだファイナルバトル…デザートさんが控えている。

Tipsy Cake(ほろ酔いケーキ)というデザートを頼んでみたのだ。

最も人気なデザートらしいがいったい…。

そのとき、ことりと音を立ててデザートが置かれた…

と同時にたちこめる甘~いお砂糖とパイナップルの香り。魔法かな?

いや…魔法ではない、これこそティプシーケーキである!!

お鍋に入ってるのは以前このブログで紹介したこともある

パンプディング(卵とお砂糖をしみしみにして焼いたパン)なのだが…

パンプディングの柔らかさがちょっと受忍限度を超えているレベル。

表面のお砂糖かかってカリカリしている部分と食べると世界が崩壊する。

そこに香ばしく焼かれたパイナップルが加わったらもう…世界が誕生する。

ウィスキーがかかっているのでほろ酔いケーキということらしいが

アルコール分は飛んじゃっていて、夢のような香りだけが残っている。

カロリーがすごいことになっているのはわかっている、わかっているけど

これはスプーンが止められないよ…パトラッシュ…なんだかとても太るんだ…

同僚が頼んだ卵のデザートも見た目含め凄かったけど

ティプシーケーキ貪るのに必死過ぎてこのあたりから記憶がない…

薔薇の紅茶まで頼んでしまった

食後に出てきたチョコレートまでまんべんなくおいしかった…

私の負けだ…もっていくがいい、チャンピオンベルトを…ぐふっ。

今回の「おいしい度」判定

いやもう「☆5(天国レベル)」以外にないですなんなのもう!

星ふたつは伊達じゃないと思い知りました…。

いやもちろんお値段はそれなりにするんですけど

約束された勝利のおいしさ」がそこにある。

さすがアーサー王伝説の国…

イギリスはおいしい。

おお、イギリスはおいしい…

そう呟き、しばし涙にむせぶのであった。

遠い島より流れ着きたる蜜柑の実…

ぱらいその味がいたしました(;;)

8 件のコメント

  • このレストラン、美味しかったでしょ!これまでの美食会で断トツ1位のお店です。特にあの鴨絶品ですよね。
    ちなみにアイスクリームは頼まなかったのでしょうか?目の前で作ってくれますよ。

    • あの鴨は恐ろしい柔らかさでした…どういう仕組みなのか今でもわかりません。
      アイスクリームは頼みたかったのですが、ほろ酔いケーキですっかりお腹いっぱいになってしまい、泣く泣く見送りました(;;)

      • あの鴨は、まずは低温調理で下ごしらえをしてから、最後に一気に表面を焼くと、表面はパリパリで中はジューシーな出来上がりになるんだと、私はレストランで説明を受けましたよ。
        ちなみにパイナップルは、おもてなしと富の象徴なんです(これもお店の人が教えてくれました)。

        • はあー…すごく手がかかっているんですね!あんなにやわらかくておいしい鴨は食べたことがなかったです。
          パイナップル、そうだったのですね!!確かに洋風建築でなぜかパイナップルのオブジェがくっついているのがありますが、そういう意味だったんですね…!!
          ほんとうに素晴らしいお店でした。お財布のことを考えないでまた突撃したいです…じゅるり。

  • マンダリンオリエンタル、憧れますー!
    ドーチェスターとかリッツとかは覗いたんですが、こちらやサボイなどは行ったことがなく、一度行ってみたいです。
    先月9年ぶりにロンドンに行ったんですが、どこもすごく美味しくなっていて、びっくりしました!
    もうロンドンって美味しいんですね!今回のを見ていても、凝っていて、さすが超高級ホテルは別格の雰囲気です✨️

    • 久しぶりのご来訪で、たくさんロンドンの美味を楽しまれたことかと思います。
      近日中にアップするつもりですが、基本的には日本が恋しくなることがないくらいロンドンの食は充実していると思います!
      当ブログの題名を「イギリスは(もう)美味しい」に変更してもいいかもしれません^^

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    ABOUTこの記事をかいた人

    たかうじ

    ひょんなことからイギリスに2年滞在することとなった食欲優先主義の社会人。イギリスのおいしいものを食べまくるぞ!と期待に燃えていたところ周囲から「いやいやまずいものしかないだろ」「いぎりすw痩せられるねw」「ウナギのゼリー寄せが名物とか笑える」などの心ないコメントを寄せられ、このブログを立ち上げる(そしてイギリスにも美味しいものがあることを証明して周りをあっと言わせる)ことを決意するのであった…。いま、真実を見極める旅が始まる!!